カフェBDやレシピ雑誌やカフェ雑誌や料理BD類を取扱

本書では麹調味料の作り方を丁寧に解説し、それを使ったアレンジレシピを多数掲載しています。筆者はNadiaで活躍する料理家・あやか氏で、麹に出合った当時は心身の不調に悩んでいた経験を持ちます。その後麹生活を継続することで体調が安定し、ストレスに対する耐性も高まったといいます。

本書の基本は「混ぜるだけでできる麹調味料づくり」です。米麹と塩、水を混ぜるだけで作る塩麹は素材の旨味を引き出し、肉や魚を柔らかくする効果があります。具体的には「塩麹ローストポーク」や「白身魚もアクアパッツア風」などに応用されています。さらに米麹と醤油から作る醤油麹はグルタミン酸が豊富で、丸ごと牡蠣の焼き餃子やルーロー飯など、プロの味に近づけるレシピに活用されています。

本書には塩麹・醤油麹に加えて、玉ねぎ麹、中華麹、にんにく麹、そして納豆麹・カレー麹・コチュジャン・リッチチョコレート麹など変わり種を含む計九種類のレシピが収録されています。中華麹は香味野菜や桜海老を使い、中華料理のコクを自宅で再現できる内容で、麻婆豆腐やジャージャー麺といった定番料理にも使いやすく設計されています。玉ねぎ麹は和風コンソメのような甘く奥深い味に仕上げられており、にんにく麹は調理のマンネリ打破に有効と紹介されています。

掲載されているアレンジレシピの数は約120～126品で、タコとトマトの醤油麹マリネサラダ、海老グラタン、だしを使わない麹肉じゃが、麹カオマンガイ、よだれなす豚など、日常の食卓にも取り入れやすい献立が揃っています。

構成はA5判160ページで、Part１～６に分かれており、各麹の作り方と基本おかずから応用レシピまでが無理なくステップごとに理解できるように並べられています。麹調味料を作る過程もシンプルにまとめられており、多くの場合たった四工程で完成するよう設計されています。

こうして内容を整理すると簡単な調味料作りから始まり、それを活かしたバリエーション豊かな料理法までを丁寧に案内する一冊と言えます。発酵食品に初めて挑戦する方や、毎日の料理に手間をかけずに健康的な素材の旨味を取り入れたい方にとって有益な情報源となります。それぞれのレシピが具体的かつ実用的に書かれているため、再現性が高い点も魅力的です。

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