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2019年に宝塚バウホールで上演された星組公演で、作・演出は指田珠子が担当しました。主演は瀬央ゆりあが務め、龍神の姫・玉姫役を有沙瞳が演じました。

物語は、明治中期を舞台に、実業家・島村家の書生である伊予部清彦が、百物語で語られた夜叉ケ池の伝説に興味を持ち、度胸試しに池を訪れるところから始まります。そこで山賊に襲われている娘を助けた清彦は、彼女からのお礼として池の底にある龍神の城「龍の宮」へ招かれます。助けた娘は実は龍神の姫・玉姫であり、清彦は宮殿での豪華な生活に浸りながら、玉姫の妖しい美しさに惹かれていきます。しかし、日が経つにつれ、地上の友人や島村家の令嬢・百合子のことが恋しくなった清彦は、地上へ帰りたいと玉姫に告げます。夜叉ケ池伝説や浦島太郎の要素を取り入れた幻想的な異郷訪問譚となっています。

2022年7月8日に発売された復刻版ブルーレイには、公演映像のほか、特典映像として「NOW ON STAGE」や稽古風景、突撃レポートが収録されています。収録時間は約192分で、タカラヅカ・スカイ・ステージの放送映像をブルーレイ化したものです。

観客からは、瀬央ゆりあの清彦役について「澄んだ水のように清らかで、繊細な芝居が存分に発揮されている」との評価があり、有沙瞳の玉姫役については「ミステリアスかつ情念を抱いた演技が力強く、芝居巧者ぶりを発揮している」との声が寄せられています。また、舞台装置についても、現実世界と龍の宮の差がはっきりとわかる演出が施されており、特に開幕早々のホリゾントに輝く青い満月が印象的であるとされています。

幻想的な世界観と繊細な演技、そして美しい舞台装置が融合した、宝塚歌劇の魅力を存分に感じられる公演となっています。

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