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甲子夜話三篇 4の参考買取価格
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江戸後期に松浦静山が綴った随筆集「甲子夜話三篇」の第42巻から第53巻までが収録されていて、平凡社による忠実な校訂と翻刻がなされている内容になっています。本書は巻数が進むごとに歴史的事件や風俗に加えて俗事、川柳や洒落た戯れなど多彩な要素が混在し、松浦静山自身の旺盛な好奇心が伝わってくる文章が魅力になっています。
とくに第三篇の特質は町人社会の出来事や政治的転機を幅広く記録したところにあり、たとえば大塩平八郎の乱とその周辺に関する描写では関係者の手紙や落首に至るまで拾う丁寧さが際立ち、それによって当時の社会の空気や価値観の断片が浮かび上がります。静山の「戯れごとでも書き残さなければ後世に伝わらない」という信念が読みとれる貴重な随筆でもあります。そのような視点から見ると本巻にも類する記載が含まれていることが推察できます。
書誌的には1983年刊行でページ数は329~340ページの新書判という形態でまとめられており、東洋文庫シリーズの一冊として体系に組み込まれています。そのため原典へのアクセス性と同時代資料としての価値が高いことが評価の一端になっています。
刊行された文脈を踏まえると、この巻に収録されている随筆群は幕末前夜に当たる天保期から文化的変化の中で書かれたもので、政治・社会・風俗の多層的な記録として今に通じる史料性を備えており、松浦静山が後世に伝えたかったものが如実に示された一冊となっています。そうした視点が読み手には新たな発見を促す本になっていると感じられます。
文庫、新書等の買取について
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