バンドスコアや教則ブルーレイや譜面などを買い取り

全二部構成となっており、序章ではショパン・コンクールの成り立ちや開催経緯、審査方法、使用ピアノ、インターネット配信の導入、日本人審査員の関与などを丁寧に紹介しています。基礎的な知識を整理することで、続く章の理解を助ける構成になっています。第1部「ショパン・コンクールの歴史」では、著者が「10大事件」と題して各時代の象徴的な出来事を取り上げ、コンクールの変遷と人間模様を浮かび上がらせています。初回予選落ち事件や採点疑惑、ポゴレリチ事件などを通じて、コンクールが抱える緊張や波乱を多角的に検証しています。また、優勝者や入賞者の歩みだけでなく、入賞を逃した名演奏家たちの功績にも光を当てています。

第2部「ショパン・コンクールを聴く」では、課題曲や審査方式の実際に触れつつ、過去の映像・録音を用いた視聴ガイドが展開されています。著者自身がネット中継を通じて聴取した経験をもとに、批評の視点や聴取の工夫を提示しています。音楽史の紹介にとどまらず、演奏を聴く立場からの分析が中心で、評価や審査の曖昧さにも踏み込む姿勢が印象的です。

刊行年は2016年で、第17回コンクールまでを対象としています。後年の動向と比較しながら読むことで、コンクールという舞台の変化をより深く味わうことができます。全体を通じて、音楽を聴く眼と耳を磨く一冊です。

楽譜、バンドスコア等の買取について

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