合唱ピースやミニスコアや教則ブルーレイ等を取扱

ロンドン出身のピアニスト・作家ジェイムズ・ローズが著し、稲垣えみ子が翻訳を手がけた大人向けピアノ入門書です。発行元はマガジンハウスで、2025年7月3日に刊行されました。全80ページ程度とコンパクトな構成で、初心者が無理なくピアノ演奏を始められるよう工夫が凝らされています。

本書は「1日2小節ずつ、6週間でバッハを弾く」ことを目指すプログラムを掲げています。まず楽譜の読み方、音階、指番号、手の置き方といった基礎からゆっくりと進行し、最終的にはバッハの前奏曲を弾けるレベルを目指す構成です。導入部から各ステップへと段階的に進むため、ピアノ経験がまったくない読者にも配慮された設計です。

著者ジェイムズ・ローズは、若年期に音楽から離れた時期を経て、大人になってから独学でピアノを学び直し、演奏・執筆活動で注目を得た異色の経歴を持ちます。自伝的著作「Instrumental」が世界的に評価されたことでも知られています。 翻訳を担当した稲垣えみ子は新聞社勤務を経た文章家で、音楽以外の著作も複数あります。

ページ数やサイズは、四六判・80ページという小ぶりな体裁で扱いやすさを重視しています。 本書冒頭で提示される「1日2小節ずつ進める」という方針は、「急がずに丁寧に」技術を積むことを意図しており、速成をうたう教本よりも長期的な定着を重視するアプローチが根底にあります。

読者の声を見れば、「ピアノ経験がゼロでも楽譜を読めなくても進められた」「曲を演奏する楽しさや表現意欲を引き出してくれる」という評価が見られます。日々の練習ペースと教本の進行バランスがよいという感想が複数あります。

この本は「早く曲を弾きたい」という焦りを抱く初心者よりも、「着実に、音楽を味わいながら学びたい」大人の読者に向いています。ピアノの楽しみ方を丁寧に導く道しるべとなる一冊です。

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