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大戦間期の日本陸軍の参考買取価格

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[学術]大戦間期の日本陸軍

2025年7月に発売です。

[著者や編集者など]

・黒沢 文貴

参考買取価格は685円です。

2025年10月23日時点の参考買取価格です。

本書はもともと黒沢文貴氏が著した「大戦間期の日本陸軍」として、みすず書房より2000年2月に刊行された研究書です。 「大戦間期」という時期を切り口に、第一次世界大戦以降から昭和前期にかけての日本陸軍の変容を史料精査と思想史的観点から論じたものです。 本書の再刊またはオンデマンド再版が行われており、復刊ドットコムにも取扱いが存在しています。

本書では、まず第一次世界大戦を「史上初の総力戦」と見なし、その国際的・戦略的なインパクトが日本陸軍に及ぼした衝撃を出発点としています。 日本国内では大正デモクラシーの風潮が高まりを見せていた中で、陸軍は固定的な軍部体質だけでない、ある種の柔軟性や合理性を模索した過程が描かれています。 特に「1925年体制」から「1940年体制」への移行過程を、統制経済、軍部の政治支配、国民統合といった要素を軸に分析しています。 また、陸軍がその後、1930年代に政治過程の主導力を獲得し、やがて太平洋戦争期の軍事主導体制を形成するに至った構図にも議論を及ぼしています。

本書の構成は、政軍関係、軍内部の制度変革、思想潮流との対応、軍事政策と国防計画、さらには外交との接点など多面的に広がります。国会・政府と軍との関係の変動、兵制・動員制度、軍備近代化の試み、参謀本部・陸軍省など軍内部の権力構造の変化、帝国主義的外交政策との連関といったテーマが各章で扱われています。 学界での受容として、防衛大学校の戸部良一氏による書評がJ-Stage に寄せられており、学術的価値や問題意識に対する議論が展開されています。

注意点として、本書における論証は、戦前期・昭和前期の史料を基盤に据えつつも、思想史的視点との接合を強調する手法を採用しており、純粋な軍事技術論や戦史ではなく制度・思想・政治の交錯を描く分析中心のスタンスを取ります。したがって、戦術や各個戦闘の細部記述よりも、陸軍という制度的主体が日本社会・国家構造の中でどのように変容したかを問う書と見るべきです。

学術書、岩波文庫等の買取について

2点目の査定額は1点目の半額となります。3点以上でも買取できる場合もございます。例えば、本であれば版が異なっても同一タイトルです。CDやDVDなどであれば型番が違うものは同一タイトルです。