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三河雑兵心得 16 -関ケ原仁義の参考買取価格

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[歴史小説]三河雑兵心得 16 -関ケ原仁義

2025年6月に発売です。

[著者や編集者など]

・井原忠政

参考買取価格は300円です。

2025年7月28日時点の参考買取価格です。

植田茂兵衛が九死に一生を得て重傷を負いながらも徳川家康を守り抜いた前巻から始まり、本巻「三河雑兵心得関ケ原仁義」では関ヶ原本戦直前の前哨戦が緊迫感をもって描かれています。まず会津征伐の命が下り、上杉景勝への書状に直江兼続が挑発的な返書を贈ったことで、家康は上杉攻めに踏み切る準備を整えます。ただその矢先、石田三成の挙兵が伝わり、家康は北上を中断して畿内へと向きを変えます。茂兵衛率いる鉄砲百人組は福島正則や黒田長政とともに東海道を西へ駆け、竹ヶ鼻城や岐阜城への攻撃を経ていわゆる関ヶ原本戦の舞台へと突入していく展開です。

茂兵衛と本多平八郎忠勝が共同で攻城にあたり、激戦のさなか茂兵衛の成長と戦場での機転が描写されています。さらに第四章「鎧袖一触」では岐阜城攻めがクライマックスを迎え、織田秀信が西軍側に組しながらも城が陥落、信長の直系が歴史の表舞台から消えていく痛ましい様が生々しく描かれています。

著者・井原忠政はもともと脚本家として城戸賞を受賞後、2016年に歴史小説家としてデビューし、「三河雑兵心得」シリーズでは雑兵・足軽目線から戦国の群雄や名将たちをリアルに描いてきました。文庫レーベルでは2022年にシリーズが高く評価され、さらに本作は文庫ランキングでも上位に登場しています。

本巻は巻頭に「戦国心得 第12号」と題した著者解説が収録されており、岐阜城攻めや木曽川渡河といった前哨戦は本戦と同等の面白さがあると著者自身が語っています。実際に全三部作構成を採用する意図がここにあり、前哨戦にじっくりと焦点が置かれている点が魅力です。

戦国足軽出世譚としてシリーズを通じて描き続けてきた植田茂兵衛が、今巻では侍大将へと昇格し、主君の家康に深く信頼される存在へと成長していく姿が鮮やかに描かれています。その成長は物語全体の推進力となり、読者にとっては歴史の大事件への臨場感を伴った導入部として非常に効果的です。上述の通り、物語を支える岐阜城や竹ヶ鼻城といった前哨戦は派手な合戦描写と細やかな人物描写が両立しており、シリーズ読者のみならず戦国小説ファンにも注目に値します。

史実上もっとも激烈な本戦そのものが描かれることが予感され、今巻はまさにその前夜として重要な位置を占める作品です。戦略・人間ドラマ・合戦という三要素がバランスよく折り重なった本巻は、物語の節目としていま振り返る価値がある一冊と言えます。

時代小説、歴史小説等の買取について

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