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永遠の住処を求めての参考買取価格
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◎買取時は、状態や需要、在庫数等を再考慮して査定します。
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誘拐の過去と愛を、ケイトリンの再生に重ねたラブサスペンス作品です。幼き日にセレブ俳優一家から誘拐されたあと深い心的傷を抱えていた彼女が、ニューヨークへ転じて女優としての新たな道を模索しつつ自らを取り戻す様が描かれています。ニューヨークで再出発を果たし、その後カリフォルニアの故郷へ帰ったときに命の恩人・牧場主ディロンと再会し、徐々に固く結びつく二人。しかし過去の闇が再び影を落とし真実の愛と安全な拠り所を探る苦悩と葛藤が全編にわたり巧みに織り交ぜられています。
ありません。それゆえ共感を呼ぶ人物造形の奥行きを確保しつつも、サスペンスとしての緊迫感も併せ持っています。特にケイトリンの母親は破綻した家庭環境を象徴する存在として、彼女が歩む再生への大きな対照点となっています。子役時代からプロとして復帰するまで彼女が抱えるトラウマや恐怖感の描写は丁寧かつリアルです。ニューヨークでの日常と、帰郷後に再燃する事件の脅威の対比が、作品を単なる恋愛小説以上のドラマへ押し上げています。
一部では「登場人物に感情移入しにくい」「ロマンス部分が希薄」といった声もありましたが、むしろロバーツらしいゆるやかな恋愛の進行とヒロインの内的成長を丁寧に描く演出だと捉えることもできます。誘拐事件と向き合うヒロインが、過去を克服し愛の拠り所を見出すまでの心理的変遷が素描のように積み重なっていく作りは、ロマンスにサスペンスを添える構成の魅力です。
物語の構成としては上下巻の2巻構成で、下巻ではニューヨークでの成功と帰郷の後に過去の犯人が再び迫る中で最高潮の展開を迎えます。ケイトリンとディロンとの愛の行方とは別に、彼女が本当に安心できる「永遠の住処」を見つけられるかどうかという核心的主題への着地も見事です。
翻訳は香山栞氏が担い、原文の緊張感と感情の機微を比較的忠実に日本語に移していて読みやすいとされています。扶桑社ロマンスレーベル作品の中でも、海外ロマンスファンとラブサスペンス好き双方の興味を惹く傾向があります。全体として過去の傷を抱えるヒロインが自立と真実の愛を獲得していくプロセスが丁寧に描写されており、サスペンスとロマンスのバランスがとれた作品だといえます。
ハーレクイン等の買取について
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