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図説 モネ 睡蓮 の世界の参考買取価格
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モネ研究の碩学であり三菱一号館美術館の上席学芸員でもある安井裕雄氏が著した書籍で、モネが50代後半から晩年まで約30年間取り組んだ「睡蓮」に焦点を当てています。作品の成り立ちや制作背景、モネの眼差しに迫る構成であり全308点の「睡蓮」と関連作を網羅的に収録した永久保存版資料となっています。
本書は章立てに工夫がされており、最初に壮大なライフワークとしての第一歩を解説し、ジヴェルニーの日本式太鼓橋をめぐる章、水面との没入、沈黙期間の経緯、大装飾画プロジェクトの始まり、試行錯誤期、壁画制作、そしてプロジェクト完結へと流れが緻密に描かれています。加えてコラムではジャポニスムの影響、ジヴェルニーにおけるモネの日常、洪水時の庭の混乱、廃棄された作品の数、白内障との闘いなどが深堀りされており鑑賞の楽しみが豊かになります。
図版が中心の図説という体裁ながら、セザンヌの「モネはひとつの眼にすぎない。しかし何という眼だろう」という賛辞も引用されており、モネがたゆまず光と水面を追求した眼差しの鮮烈さが際立っています。こうした視点から「睡蓮」が単なる風景画ではなくモネ自身の内面や技術革新の結晶であることが浮き彫りになっています。
芸術的観点のほかに本書は資料的価値も高く、美術館や展覧会を楽しむ助けとなる構成です。全308作品の作品リストが付されており鑑賞記録や学術的利用にも役立つ内容になっています。
ジヴェルニーの庭で育まれたモネの睡蓮は1920年代にはオランジュリー美術館に常設されるほど壮大なプロジェクトとなり、丸い展示室内に連作が巡らせられていますが、本書ではそのプロジェクトの完成に至るまでの交渉過程や構想の変遷も丁寧に解説されています。
この書籍は作品の図版に裏付けられた視覚的理解と、モネ本人の制作動機や生活状況、さらには大規模な展示形式にまで言及する豊かな内容となっています。研究書としての体系性と図説としての鑑賞の楽しみが両立されており、読み応えのある一冊です。
デザイン本、建築雑誌等の買取について
デフレが定着し様々なものが安く手に入る時代です。中古品販売も競争が年々激化し、刻々と価格が下がっています。中には上がるものもありますが、時間とともに下がるのが普通です。何十年も経てば、逆に価値が上がるかもしれません。それは中古品ではなく、骨董品という扱いになります。一般的なものであれば、利用し終えたら売りに出す。今の時代はこのスタイルが正しいように思います。また必要になったら買い戻す。または、借りるのでも良いのではないでしょうか?