フラメンコ専門書、バレエDVD類が売れる

こちらのCDはズービン・メータがロサンゼルス・フィルハーモニックを指揮し、R.シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」とストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」を含む作品集です。1969年と1971年に録音されたメータ指揮による演奏は、日本ローカルのSHMCD仕様として2019年12月に国内発売されています。録音はもともとロサンゼルスのロイスホールで行われ、当時この会場ではオーディオ技術的にも注目されていた名演録音という位置付けでした。

シュトラウスが哲学的題材を壮大な音響で表現した交響詩で、本CD収録の演奏はその冒頭「日の出」を中心に練り上げられたドラマ性と細やかな色彩描写が高く評価されています。メータの指揮は力強さと陰影を併せ持ち、ロサンゼルス・フィルの描写力と相まって、1960年代末のデッカ録音という時代ならではのアナログ音響の風格が感じられます。

ストラヴィンスキーの革命的バレエ作品で、録音当時その衝撃的リズムとアンサンブルの鮮明さは一際話題となりました。メータの演奏は「野性味溢れる、興奮に満ちた演奏」として古典派サイトでも評され、デジタル・リマスタリングの恩恵も加わりつつ、当時のライヴ感が今も色濃く蘇ります。

このCDにはさらにストラヴィンスキー作品として室内楽編成によるミニチュア音楽も収録されており、オーケストラの多面性を感じさせる構成となっています。指揮者メータは当時ロサンゼルス・フィルの音楽監督として、ロイスホールでの一連の録音シリーズを展開し、交響詩やバレエ音楽をはじめ、ホルスト「惑星」など多くの録音を残しました。これらは当初古典派の専門家から軽視されたものの、後年はその音響的魅力と演奏の迫力が再評価され、クラシック界での名録音として定着しています。

メータの在任は1962年から1978年にかけてで、今回のCD収録演奏もその黄金期を代表するものであり、特にストラヴィンスキー作品の評価は高く、彼が後にニューヨーク・フィルやベルリン・フィルとも録音したバージョンに肩を並べるとされます。

音質面では、当時のアナログ録音ながら鮮やかなステレオ再現がなされており、SHMCD化によりより明瞭に蘇ったと称されます。交響詩の重厚な管弦楽表現とバレエ音楽のリズム感が両立し、オーケストラ録音の質感を楽しみたいリスナーに適した内容です。

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