狂言BD、落語雑誌、狂言専門書などを現金化

舞台ユニットハンサム落語2021によるDVD作品で、従来の落語とは一線を画す「掛け合い落語」という形式を採用している点が大きな特徴です。演者二人一組でステージを展開し、伝統落語の型を生かしつつ、コントや演劇的要素も融合させる試みがなされています。 本作には、磯貝龍乎、碕理人、千田京平、西田シャトナー、林明寛、平野良、二葉要、二葉勇、宮下雄也という、俳優・舞台俳優として活躍するメンバーが出演しており、演じ分けの確かさと「落語」という形式の新鮮さが合わさっています。 収録内容として、２枚組構成で３公演分が収められています。１枚目には5月30日・5月31日の昼夜公演、２枚目には5月31日夕方公演が収録されており、それぞれ出演者の組み合わせと演目構成が微妙に異なる点が注目です。

演目として、「一眼国」「転失気」といった古典落語の中から選ばれたタイトルが含まれており、落語の「聴かせる」魅力と、演者の掛け合いや演出による「観せる」魅力の両面が堪能できる構成です。 脚本・演出にはなるせゆうせいが携わっており、舞台ならではの演出を映像作品として丁寧に収録したものとなっています。 本編の時間は300分超と、じっくりと舞台公演を自宅で楽しめる仕様です。 制作・販売元は舞台プロデュース・映像媒体を手がける企業で、シリーズとして定期的に「ハンサム落語」シリーズを展開してきた中の１作目かつ重要な作品になっています。シリーズの形式を踏襲しつつも、2021年版では出演陣も演目も刷新されており、シリーズファンのみならず落語・演劇好きにも見応えがあります。

伝統芸能を現代視点・舞台俳優視点で再構築するアプローチを取り、従来の落語会とは異なる「舞台的」な楽しさが加味されている点が特長です。演者が語るだけでなく、掛け合い・スイッチ・場面転換など舞台演劇的な演出が入り、観る側の集中力も満たされる作りになっています。

視聴する際には、落語初心者ならば出演者それぞれのプロフィールやこれまでの舞台出演歴を軽く抑えておくと、掛け合いの中に込められた「演者同士の化学反応」もより楽しめます。シリーズの流れを知っておくと、演出パターンや演目選定の意図も見えてくるため、過去作がある方は併せてチェックしておくと理解が深まります。

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