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国宝 上 青春篇の参考買取価格
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1964年元旦、長崎の料亭「花丸」で生を受けた主人公の立花喜久雄は、任侠の家に生まれながら、その非凡な美貌と才能によって上方歌舞伎の世界へと導かれる。少年期から歌舞伎への道を歩み始め、大阪、オリンピック後の東京へと舞台を広げながら、成長期の日本と共に彼と同じ道を志す男たちが技術を磨き、友情と軋轢、裏切りと栄光を織りなしていく物語です。朝日新聞での連載時から大きな反響を呼び、著者が3年間黒子となって歌舞伎に密着取材することで現場の臨場感が活写されており、描写の緻密さは読者を劇場の花道へと誘います。
物語は血縁の強固な絆とその断絶、スキャンダルの影、そして歓喜と絶望の間を揺れる人生の深淵を描きます。巷では「文章もまるでお芝居のようで歌舞伎小説にぴったり」との声があり、構成や語り口が視覚的でありながら読者の想像力を刺激するとされています。駅で乗り過ごすほど物語に没入したという感想もあり、その語り調と丁寧な描写によってドラマを観ているような読後感が得られる一冊との評判もあります。
著者吉田修一は長崎出身であり、「悪人」「怒り」などで知られる実力派です。「国宝」は作家生活20周年を飾る大作として、2018年に刊行された上下巻は中央公論文芸賞と文部科学大臣賞を受賞し、文庫化されたのは2021年9月です。文庫版は上下2冊構成で、上巻「青春篇」では特に歌舞伎という芸の世界へ青春を捧げて邁進する若者たちの息吹が鮮やかに描かれています。朝日新聞出版の文庫版には岡野玲子が描き下ろしたカバーイラストが話題となり、Audible版では尾上菊之助による語りが高い評価を得ています。
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