全集、朝日新書、電撃文庫、新潮文庫等が売れる

はやみねかおる氏による人気児童ミステリーシリーズ最新作で、絵はＫ２商会が担当しています。本作はインド編「もう一つの0」の手がかりを得たクイーンが、皇帝と共に地下で戦い中に岩盤崩落で閉じ込められるところから始まります。そこから物語は時代をさかのぼり、19世紀末のフランス、陽炎村を舞台に展開されます。

陽炎村ではワイン蔵の樽の中から、銀髪に白い肌をした10歳前後の子どもが赤い布に包まれて発見されます。村人たちが世話係を模索する中、日本人夫婦がその子を引き取ることになります。

物語が巧みに本筋と過去エピソードを交錯させながら、クイーンの正体に迫っていく構成です。過去作品「怪盗クイーン インド「もう一つの0」」とのつながりも強く、シリーズを通じてクイーンの秘密に深く関わる重要作との評価を得ています。講談社の青い鳥文庫シリーズの中でも注目される最新刊で、電子版は2025年6月10日に配信開始され、紙版は6月11日に発売されました。

本作では、はやみねかおる氏が長年積み重ねてきたキャラクター群が再登場するのも特徴です。これまでのシリーズに登場した名探偵夢水清志郎やゐつ、中村巧之助なども登場し、シリーズファンにとっては「胸熱」の展開が随所に散りばめられています。読者レビューではクイーンの過去が初めて明かされた点に興奮の声が上がっており、「過去作品を再読して考察するのが楽しい」との意見も多く見られます。

物語は冒険と謎解きと時代背景が融合し、19世紀フランスの不思議な雰囲気の中でクイーンの幼年期を含む奥深い秘密が少しずつ明かされていきます。その中でアムリタや皇帝という既存の謎とどう結びついていくのか、読者の興味を強く引きつけます。紙版は新書判、304ページ構成で、ふりがな付きで小学上級から中学生以上までを対象としています。

シリーズ経験者には過去シリーズのキーキャラクター再登場と伏線回収の快感があり、初めて読む人でも物語の導入部分から心掴まれる構成です。「過去と現在」「秘密と謎」「クイーンの本当の目的」が見事に重ねられた物語展開が魅力です。今後、残された謎がどのように解かれていくのか期待が高まります。

文庫、新書等の買取について

デフレが定着し様々なものが安く手に入る時代です。中古品販売も競争が年々激化し、刻々と価格が下がっています。中には上がるものもありますが、時間とともに下がるのが普通です。何十年も経てば、逆に価値が上がるかもしれません。それは中古品ではなく、骨董品という扱いになります。一般的なものであれば、利用し終えたら売りに出す。今の時代はこのスタイルが正しいように思います。また必要になったら買い戻す。または、借りるのでも良いのではないでしょうか？