池波正太郎、古代小説、山岡荘八などを売ろう

宮本輝が十年の歳月をかけて執筆した大河歴史小説の完結篇です。物語は、幕末から明治初期にかけての日本を、越中富山の薬売りである主人公・川上弥一の視点から描いています。弥一は薩摩藩担当の薬売り行商人として活動を始め、やがて近代的製薬会社の創業を主導するまでに至ります。

第四巻では、時代が本格的に明治へと移行し、近代日本の始動が描かれます。西南戦争では若き薩摩藩士たちが痛ましい死を遂げ、弥一の身辺にも大きな出来事が起こります。

本作の背景には、薩摩藩と越中富山の薬売りとの間で結ばれた密約が存在します。江戸時代の終わりごろ、薩摩藩と富山の薬売りは、清国との密貿易を秘密裡に行い、薩摩藩は巨利を得て藩の借金を返済し、新式の武器を購入する資金を蓄えました。富山の薬売りも、日本では手に入らない高貴薬を大量に得て、売薬業の市場をさらに拡大しました。

富山の薬売りの視点から描かれる当時の庶民の様子や、日本各地を回った薬売りの鋭い観察眼と時代認識を通して、黒船来航から王政復古を経て西南戦争にいたる平和と変革の時代を描く雄渾な文学作品として高く評価されています。

歴史の表舞台ではなく、富山の薬売りという一商人の視点から幕末・明治初期の日本を描くことで、これまでにない新たな歴史観を提示しています。幕末ものや歴史小説に新しい視点を求める読者にとって、興味深い作品となっています。

時代小説、歴史小説等の買取について

当店では日本全国へ買取サービスを提供しています。お店は神奈川県にございますが、担当ドライバーがご自宅まで伺います。配送取引先の運送ドライバーがご訪問します。そのため、その場では査定はできません。一旦、お預かりし、お店にて査定を行います。どうぞご期待下さい。