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ダイビングのエスノグラフィー 沖縄の観光開発と自然保護の参考買取価格
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◎買取時は、状態や需要、在庫数等を再考慮して査定します。
◎参考買取価格は常に変動しているため、目安とお考え下さい。

[ダイビング]ダイビングのエスノグラフィー 沖縄の観光開発と自然保護
2022年8月に発売です。
[著者や編集者など]
・圓田 浩二
参考買取価格は200円です。
※2025年11月29日時点の参考買取価格です。
著者が自身のスクーバ・ダイビング経験をもとに、沖縄県の離島、特に座間味村を舞台として、ダイビングを軸に観光開発・地域社会・環境保全の複雑な交錯を社会学的に描き出したノンフィクションです。著者は地域社会学・観光社会学を専門とする研究者であり、長年にわたるフィールドワークと現地インタビューを通じて「見た目の楽園」の影の部分に切り込んでいます。
海と島という自然環境のなかで観光という人間活動がどのように作用し、地域と自然をどう変えてきたかを検証するエスノグラフィーです。 第1章では日本におけるスクーバダイビングの歴史が論じられています。もともとダイビングはスピアフィッシング、つまり魚突きなど漁や潜水文化に起源をもち、その後レジャーやスポーツとして発展してきた経緯が紹介されています。そこから環境意識の高まりや漁業との対立などを経て、現在のようなファンダイビング中心のスタイルへと変化してきた社会的背景が描かれています。 第2章以降は沖縄、特に座間味村におけるダイビング観光の誕生と発展が焦点となっています。沖縄本島の沿岸域の環境悪化や本土からの観光客の増加、技術革新によるボート移動の容易さなどが重なり、1970年代以降、座間味村は「ダイビングの島」として観光地化が進みました。県外から移住してきたダイバーがショップを開き、地元漁業中心だった村に新しい産業が根付きました。その背景には本土復帰以降の沖縄観光ブームやレジャー文化の普及があります。 続く章ではその発展が抱える問題に踏み込みます。地元住民と移住者との間で生じた軋轢や文化的摩擦、既得権益を守ろうとする排除の動き、ダイビングショップと地元漁業の関係性、過疎化や人口構造の変化など現実社会の厳しい側面が詳細に記録されています。
さらに、美しい海を守るために行われるダイビングポイントの保全活動や、2014年に指定された慶良間諸島国立公園を巡る制度的整理、その決定が意味する社会と自然の関係の再定義についても論じられています。 最終章ではなぜ現代人がスクーバダイビングに惹かれるのか、という問いに対して社会学・レジャー研究の観点から分析を試みています。単なるレジャーや観光ではなく、人間の身体性、自然との関係性、共同体やアイデンティティの変化などを含めて、「ダイビング」という行動の意味が読み解かれています。ダイビングは自然との近接性や異文化との接点を提供し、同時に観光と保全、地元と移住者という複数の軸にまたがる現代的現象であることが浮かび上がります。
本作の価値は、ダイビングや沖縄がもつ「楽園イメージ」を無批判に賛美するのではなく、観光産業化や都市圏からの流入が自然と地域社会に及ぼす影響を丁寧に描き、どのような利害構造や文化的変容が起きてきたかを浮かび上がらせている点にあります。だからこそ単なるガイドブックや旅行記ではなく、観光社会学、環境保護、地域文化という複数の視点を横断する読み応えある一冊となっています。読者が「なぜ沖縄の海が今のような姿なのか」「ダイビングを取り巻く社会にはどんな見えない摩擦があるのか」を深く考えるきっかけを与えてくれます。
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