ビジネス本や資格入門書や資格DVD類を取り扱い

機関投資家向けに25年以上キャリアを積んできた田口れん太氏が、これまで限られたプロにだけ共有されてきた銘柄選びの視点を、個人投資家向けに初めて明かしている点が大きな特長です。中心となるのは、投資判断の基本となる4つの指標――ROE、配当利回り、益利回り、PBR――です。これらを理解すれば「どの銘柄を、いつ買えばよいか」がより明確になるとしています 。

第1章「なぜ、いま株式投資か？」からスタートし、第2章では基本指標の整理、第3章で著者が重視する視点、第4章ではアナリストレポートの読み方、第5章ではモノ言う株主の時代、第6章では著者自身の実践ルールが扱われています 。この構成により、理論と実践をバランス良く学び取れる内容となっています。

特に著者の実践ルールには、プロとしての経験から導かれる鋭さがあります。例えば「株を持っていない人の意見は聞かない」「3割以上値上がりしている銘柄を買わない」「ストップロスの水準をあらかじめ設定する」「2倍になったら半分売る」といったルールは、投資判断の際の冷静さや自身の行動設計に役立ちます 。こうした具体的な姿勢は、初心者だけでなく中上級の投資家にも示唆を与えてくれます。

配当利回りの上位互換」「停滞銘柄への投資を避ける大切さ」といった視点が印象に残っているという意見があります 。また、独自の表現として、ROEを「俺の金でいくら儲けてくれたんだ指標」と形容するなど、印象に残りやすいフレーズも見受けられます。

数値に裏付けされた判断軸と、実際に自分で使える具体的な行動ルールが融合している点が本書の魅力です。投資をこれから本格的に学びたい人だけでなく、既に取り組んでいる方にとっても、自律した判断力を磨くヒントが得られる一冊となっています。

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