エクササイズ入門誌やダンス専門誌類が売れる

著者の 南雅子氏が50年近くにわたり「整体美容」「姿勢矯正」「ストレッチ」などの分野で12万人以上の施術経験を積んだ中から提案するメソッドをまとめた一冊です。 本書では、そもそも顔の「たるみ」や「ほうれい線」「むくみ」「エラ張り」といった顔回りの悩みに対し、単に表層の顔筋をほぐすだけでは改善しにくい点に注目しています。そうした悩みの背景にあるのが、噛む時に使う筋肉である「咬筋」が硬くなり、深層・表層ともに衰えることで頬やあご回りの「引き上がり」が阻まれるという考え方が示されています。硬くなった咬筋が、顔の輪郭・ハリ・血流・リンパの流れ・さらには姿勢にも影響を及ぼすという視点が、本書の特徴です。

書籍構成はおおまかに「プロローグ 「ガチガチの咬筋」が原因だった！」「Part 1 「咬筋」でなぜ顔が若返るの？」「Part 2 実践！10秒で顔が引き上がる「咬筋ほぐし」」「Part 3 顔を持ち上げる「抗重力筋エクササイズ」」「Part 4 顔をぐんぐん引き上げる新習慣」という流れになっています。 Part 2では、実際に短時間で咬筋にアプローチするエクササイズが紹介されており、Part 3では顔を「引き上げる」ために関連筋群、例えば抗重力筋などを整える運動が掲載されています。さらにPart 4では、日常習慣として取り入れやすいメソッドが数多く紹介されており、咬筋のほぐしを起点に姿勢・首まわり・肩・体幹など顔回りを支える土台を整える習慣化を促しています。

著者の南氏は、北海道出身・1949年生まれで、整体エステ「ガイア」を主宰し、カイロプラクティック・整体師として美容と健康を融合させる活動を続けています。著書多数で、今回の書籍もその集大成的な内容と言えます。 読者にとって特に注目すべき点は、顔だけではなく「姿勢」「体全体」を見据えた設計になっていることです。顔周りの筋肉だけをほぐすのではなく、例えば肩甲骨・股関節・首・背筋など「顔を支える土台」を整えることで、より自然なリフトアップや小顔効果につなげるというアプローチが採られています。読み進めるうちに「なぜ顔の悩みが出てしまうのか」「その原因をどう取り除くか」「日々どのように習慣化すべきか」が丁寧に導かれていて、単なるエクササイズ本としてではなく「整体美容の観点」からフェイスケアを捉え直せる内容です。

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