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地図で見る渋谷東のあゆみの参考買取価格
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江戸時代から現在に至る「渋谷東」地域の地図変遷を通じて、その土地に暮らした人々や地域の息づかいを丁寧に描き出しています。地図上で浮かび上がるのは、上渋谷村・中渋谷村・下渋谷村など、江戸初期からの町名の移り変わりや「江戸名所図会」に見える当時の痕跡、幕末から明治期の東京府への編入、大正・昭和・戦前にかけての都市化、戦後の復興期を経て再開発へと進む地域の姿です。
この地域は山手線の内側に位置し、北の穏田神社から南の氷川神社、東は青山学院大学に及ぶ範囲であり、キャットストリートから渋谷川東岸へと広がるエリアを指しています。同地区を対象にした再開発プロジェクト「渋谷アクシュ」竣工に合わせた刊行であり、地域開発との密接な関わりも背景にあります。
著者の南塚氏は歴史学者であり、富山出身で東京大学卒業後、千葉大学・法政大学の名誉教授を務め、世界史研究所所長に加えて渋谷二丁目17地区市街地再開発組合理事長も兼務していることから、実地のまちづくりに深く関わる視点で本書を執筆しています。その視点はいわゆる大学の研究者という枠にとどまらず、現地の再開発事業や地域社会とも直結しているため、単なる歴史書にとどまらず、リアルタイムの社会変化を反映した内容になっています。
本書はB5判オールカラー64ページ構成で、地図と絵図の併記により視覚的な理解を促します。江戸期の「青山渋谷絵図」と現在地図を見比べることで、神社仏閣の位置関係や大山街道の往来といった交通・生活軸が明示され、かつての村落が都市の一部へ変貌していく過程が自然に理解できます。
後半部分では、第二次世界大戦後の復興期から高度経済成長を経て地域が商業・住宅・公共施設へと展開していく過程を地図で追跡しています。再開発によって分断されてきた歩行者動線が整備され、現在の複合施設群や歩行者デッキによって生活利便性が一層向上している現状も捉えられています。
江戸から現代までの地図比較や町名の変遷を軸にしつつ、南塚氏が実務者としてプロジェクトに携わる姿勢が本書に厚みを与えています。渋谷アクシュ竣工時のパネル展示や関連イベントにも連動しており、地図という視点から地域を再発見する仕掛けが随所にちりばめられています。
一般的な歴史地図本と一線を画しているのは、著者自身が当該エリアの再開発事業にも関与している点です。そのため歴史的なまちの背景に息づく人々の営み・社会の変化を、公共空間のデザインや都市計画とリンクさせて提示する構成が特徴となっています。本文および地図資料からは、消えゆく町名の記憶や、往時の暮らしの匂いを現代にもたらす意図的なデザインが感じ取れます。
渋谷東の歴史を地図で読み解くスタイルは、歴史都市研究に興味を持つ読者や地域再発見を志す人々にとって示唆に富んでいます。大判のページに広がる絵図と現代地図の対比は、新旧の時間差を越えて街を立体的に理解させる構成として非常に効果的です。
地図等の買取について
今日もらえる1万円と、1年後にもらえる1万円。同じ1万円ですが、どちらが価値が高いでしょうか?言うまでもなく、今日もらえる1万円ですね。1万円を銀行に預けたらわずかに利子がつきますから。当店でも買取をする際、同じ基準で判断します。この商品を買取したらどれくらいの期間で売れそうか。売れたときの未来の価値と、現在の価値の差はどれくらいか。豊富な実績から価値を適格に算出します。お客様のご期待にそえる査定価格が出せましたら光栄です。