オーケストラBD、ジャズCD類が売れます

若きブラームスが1860年と1864年にそれぞれ作曲し、室内楽への深い愛情と構成力を華やかに示した作品です。第1番は二つのヴィオリン、二つのヴィオラ、二つのチェロという編成による四楽章構成で、特に第2楽章の主題と変奏はクララ・シューマンのためにピアノ独奏版が編曲されるほど美しい旋律が印象的です。第2番も同じ楽器編成の四楽章からなり、より成熟したロマンティシズムと緻密な構築を感じさせます。

アマデウス弦楽四重奏団がヴィオラにセシル・アロノヴィッツ、チェロにウィリアム・プリースを客演に迎えて1966年と1968年にベルリンで録音したこの盤は、SHMCD仕様とブックレット付きで、72分超の収録時間となります。彼らの堅実なアンサンブルは緻密かつ豊かな音色を響かせ、特に第1番第2楽章や第2番のシュトゥルツォでは活気ある表情が際立ちます。

国内盤として2023年4月に国内盤レーベルから再発売された経緯があり、巷では「流麗さと濃密なロマンティシズムが高度な次元で共存した歴史的名盤」とされています。古典的な入門としても理想的と評される第1番第2楽章は映画「恋人たち」にも使用され、旋律の美しさゆえブラームスの魅力を広く伝える一曲だと述べられています。

アマデウス弦楽四重奏団自体は1948年から1987年までメンバー交代なしで活動を続け、滑らかで洗練されたアンサンブルを築き上げた英国の名四重奏団です。ブラームスやベートーヴェン、モーツァルトの作品も多数録音しており、室内楽の理想的演奏集団として知られます。当盤ではこの堅実な土台に加え、客演のアロノヴィッツとプリースが加わることで、二重ヴィオラと二重チェロの豊かな対話がいっそう充実しています。

歴史的録音としての重厚感とロマンティックな情感、そしてアンサンブルの精度が高度に融合している点です。録音はアナログ時代の暖かさを残した音質でありながら、SHMCD化によりクリアさも確保されていて、音質面でも評価が高いです。

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